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投稿日時
2024-09-12 05:25:05

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四季

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オイラーとアンダーはその日もいつものように隣り合って山道を歩いていたのだが、たまたま近寄ってきた蝶を避けようとしたところ不運にも強風に煽られよろけたオイラーがアンダーに突っ込み、そのまま二人同時に斜面を転げ落ちてしまった。

「……っ、てぇ、な」

アンダーが目を開くと、オイラーが上に乗っていた。
重みに不満を抱いたアンダーが「おい、いつまで踏んでんだ」と声をかけると、呆然としていたオイラーは正気を取り戻し「すまない!」と慌てて移動しようとした――が、その際膝で思いきりアンダーの脚を踏みつけてしまう。

「マジでいーかげんにしろよ!」

転落したうえ、オイラーの下敷きになり、さらには脚をしっかり踏みつけられる――踏んだり蹴ったりな目に遭うこととなってしまったアンダーはさすがに怒る。

「いてぇんだよ! ったく、人を何だと思ってんだ」
「す、すまない、アン。決してわざとでは……」

珍しく怒ったアンダーを見て、オイラーは自分の無能さと愚かさを改めて痛感したのだった。

 ◆

後日、アンダーはオイラーから箱に入ったフルーツ詰め合わせを渡された。

「この前はすまなかった。お詫びの品だ、受け取ってほしい」
「はぁ?」

まさかの展開に、理解できない、というような顔をするアンダーであった。
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